「もしも、『ドラゴンクエスト・ダイの大冒険』の大魔王バーンが、メラガイアーをとなえたら」
ディナテス一行の眼前に迫る光景を「禁則事項に配慮して」表現するならば、こうなるだろうか。1
次元を隔てたこちら側まで焙られるようだ。
彼女たちは、これより膨大なる熱量と絶望の塊に挑む。
すべては、誰もが知り、誰も知られざる作戦のために。
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熱の壁を越えた向こうは、重厚な造りの建造物だった。
アストルティア六大陸のどの様式とも異なるそれは、峻厳なる静寂をたたえている。
内外を彩る種々の炎は内部を照らすことなく、逆に満ちる闇を引き立てていた。
その中をひた走る一行は、対照的に光と色彩とに満ちている。
憎悪、怨嗟、絶望を振り払い、彼女たちは道を切り開いていった。
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荘厳なる広間に不釣り合いな、金だらいの落ちる音。
大音声(だいおんじょう)がこだまし、床に敷かれた蜘蛛糸の罠に広間の主が拘束される。
「あ、クモノ効くんだ……」
……おおよそ私が見てきたディナテスたちの戦いの中で、最も緊迫感のない戦いだった。
それというのも、一行の力量が広間の主のそれを凌駕していたからに他ならないのだが。
「そろそろ倒すけどいーい~?やることやった?」
じゃあとどめを……と、にちりんの棍に持ち替えたディナテスの目前で、イフェルの二刀が鮮やかに魔族の丈夫を切り捨てた。
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知る人ぞ知る、されど知られざる作戦は成功裏に幕を閉じ。
昼夜人の往来の絶えないグレンの城下町で、もはや着たきりとなった水の羽衣をつまみ、ディナテスは眉根をひそめていた。
「エンディングに着ていく服がない……」
それは……ネコの着ぐるみやらネコ耳フード、青いマントに怪盗のマスク(さらにムチ装備)、華美な踊り子の衣装といった数々のコスプレ、挙げ句の果ては普段着で挑まれた、私に対して言うことであろうか……?
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ヴァージョンアップを目前に控えた14日に、本編のプレ・ラストダンジョン(……)をチームでクリアしてきました。
ボス戦が完全に舐めプになりましたwみんな強いからねー。
これで1.x本編、残すはラストダンジョンなわけですが……最後のキャラのセリフの通り「エンディングに着ていく服がない」のをなんとかしたいなぁ。
先達のクリア済僧侶の証言によれば「水の羽衣は浴衣」って……orz
- そのたとえは「配慮」なのか?……という疑問は次元の狭間へ投棄すること。随時受付中。 [↩]