日が空きましたが、先月の旅行レポートの続きです。
例によって飲酒シーンが続きますが、参加者は成人済みです。
ぽんしゅコロシアム
数々のおいしそうな地場産品を横目にワレワレが向かったのは、ぽんしゅ館にある越の室。
ここでは、新潟全県下の蔵元から選りすぐりの日本酒が試飲できるのだ。
「はい、おちょことメダル。メダル1枚入れてボタン押すとおちょこにお酒が注がれる仕組みだって」
「この壁一面ロッカーみたいなの、全部お酒はいってんだ」
「メダルと引き替えに試飲できるのか……どこかしら、デュエルコロシアムに似ておるな」
「5枚で500円……メダルを手に入れる手段が違うけど、どれを選ぶか迷っちまうのは、似てるかもな」
「レベル110カオスにするか、130最強ジェクト様にするか、みたいな」
「「そこまで[いってねぇ / いっとらん]だろ」愚か者めッ!」
あああ、しんくうは はナシの方向でッ!
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「ほう、この後味は……流石は米どころ。酒も底知れぬ味わいだ」
「全体的に、辛口のものが多いですね」
「この漬け物も、酒によく合っておいしいですとも!」
「(それはともかく、あんた達は兜かぶったままどうやって飲み食いしてるんだ……)」
「「企業秘密」ですとも!」
「(スコールには、後でこっそり教えておきましょうか……)」
「こっちの酒はおもしろいなー。ヨーグルトみたいな香りがするぜ」
「博士はなに飲んでるんですか?」
「そこの棚には並んでないプレミアムな梅酒ですことよ!」
「カウンターで頼めば出してくれるんだ。メダルが何枚かいるけどな」
「メダルの足りないへっぽこくんには飲めませんわね!おーほっほっほっ!」
「………」
「(まずいな……あいつ、目の色が変わったぞ)」
「(目の色が変わったって、つーこんのいちげき、でも出るんスか?)」
「(マヒにらみ しかできなくなるんじゃないか?)」
「(フリオニールは飛躍しすぎ!あの様子だと、カウンターに行くな……)」
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「ときにチョコボ頭よ、この、机にちまちまおいてあるのはなんじゃろう?」
「塩、だな。舌に置いて酒を飲むといいようだ。こうしてみると、様々な産地のものがあるな」
「しょっぱいよー」「なめながら、のむんだよー」
「肴とともに呑むのとは違って、酒の味わいがよく分かるな」
「『雲』同士で杯を交わし合うとは、珍しい光景だな」
「ん、眩しいヤツ、か……」
「光の……お主は、なにを呑んどるのか?」
「うむ、これは……」
「うぉるのおさけー」「くらいつけー」
「これ!自重せんか!」
「のばらのまねー!ゴクリ」「ゴクリ」
「い、いかん!それを『ゴクリ』などしては……!」
「「うぅぼぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」」
「これは『越後さむらい』!もっともアルコール度数の高い日本酒だ」
「日本酒というよりウォッカやジンに近いな」
「その度数は46度!酒税法による分類ではリキュールに区分されるそうだ」
「(あいつはどこ向いて話してるんだ)水だ、奴らに飲ませてやれ」
「かたじけないのぅ」
「これが……しんの『む』……」「よがみだれしとひ ふららひ……」
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「なぁ、バッツ」
「なんだ?」
「あんたのお連れさんは、いつから『ふたり目のプレスディフェンダー』になったんだ?」
「知るかよ!オレだって、酒のことであんなにマジになるあいつを見たことなかったんだ」
「シャントット博士が、カウンターでメダルと交換して飲めるお酒があるって教えてから、速攻でカウンターいってて……アレだろ?」
「にしても、すっげぇ『うまいもん呑んでます』オーラだなー……」
「のむ?」
「「どわぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」
「(い、いつの間に……)」
「(アビリティもプレスディフェンダー化してないか?)」
「ひとりじゃ のみきれないし、せっかくだから」
「いったい、なに頼んだんだ?」
「『かくれい じゅんまいだいぎんじょう 290しゅうねん きねんしゅ』
(鶴齢 純米大吟醸 290周年記念酒)」
「あのへっぽこくん、なかなか思い切りましたわね」
「まさか、おちょこ一杯メダル10枚のあの酒を頼むとはな」